いますぐ実践! Linuxシステム管理

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いますぐ実践! Linux システム管理 / Vol.100 / 読者数:1031名

こんばんは、うすだです。

今日は、子どもと一緒に、モリコロパークへ行ってきました。
(あ、正式名称は、愛・地球博記念公園です。)

目的は、スタンプラリーに参加して、バッジをもらうことでした。
ですが、記念館の展示を見たり、児童総合センターで遊んだり、 庭園や森を歩いたりと、スタンプラリー以外でも、一日中楽しめました。

そんな楽しいところなのですが、駐車場などでお金がやや必要な以外は、 基本的には無料です。どうやって収益をあげているんだろうかと、 不思議に思ってしまいます。(まさか、裏の稼業があるとか…!?)

ところで、昼頃に、三重県で大きめの地震があり、 名古屋の我が家も結構揺れたらしいのですが、モリコロパークにいたわれわれは、 まったく気がつきませんでした。得したような損したような、妙な気分です。

それでは、疲れた体に鞭打って、今週も、はりきってまいりましょう!

今週のお題 - ファイルが一致することを確認する

大事なデータや設定ファイルなどは、定期的かもしくはなにかの拍子に、 CD-R や DVD-R などにバックアップされていることと思います。

バックアップ媒体に記録したらほっとしますけれども、 いやいやちょっと待ってください。 記録されたデータが正しいかどうかというところまで、 ちゃんと確認していますでしょうか。

せっかく時間と労力をかけてバックアップをとるのですから、 コピー後のファイルがオリジナルと一致することを、きちんと確認すべきですよね。

さて、ファイルが同じかどうか確認する、といえば cmp コマンドです。
ファイルの先から先までを、くまなく比較してくれますが、 さすがにギガバイト単位になると、それなりに時間がかかってしまいます。
もう少し手早く比較する方法があると、助かりますよね。

というわけで今週は、MD5 を使って、ファイルが一致することを、 手早く確認する方法について、ご紹介したいと思います。


まずは、MD5 について、ものすごく簡単にご説明したいと思います。

MD5 は、とある入力をもとに、 128ビットのハッシュ値を出力するためのアルゴリズムのひとつです。
入力データが少しでも異なると、出力が全く違う値になりますので、 電子署名や、チェックサムなどに用いることができます。

これ以上の詳しいことは、Google 様に伺うか、 以下の Wikipedia の説明などを読んでいただけますと、 それとなく理解できると思います。

MD5 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/MD5

また、RFC1321 には、C 言語による実装が、まるっと記載されています。
やる気まんまんな貴兄は、実際にコンパイルして動かしてみてください。
(以下は、IPA のサイトにある日本語訳です。ありがたいです。)

The MD5 Message-Digest Algorithm
http://www.ipa.go.jp/security/rfc/RFC1321JA.html


というわけで、ぜんぜん説明になっていませんでしたが、気にしないで、 次へ進みましょう。

Linux では、md5sum というコマンドで、MD5 値を得ることができます。 引数にファイルを指定すると、そのファイルの MD5 値を出力します。

  % md5sum /bin/ls
  a91298f70a5e2a524d19931ef00b732e  /bin/ls

出力された a91298f70a5e2a524d19931ef00b732e が、/bin/ls の MD5 値です。
引数なしの場合は、標準入力から得たデータの MD5 値を計算します。

  % echo "hello world" | md5sum
  6f5902ac237024bdd0c176cb93063dc4  -

試しに、入力データの1文字だけを変えますと、以下のようになります。
出力値が大きく変化することが、わかると思います。

  % echo "Hello world" | md5sum 
  f0ef7081e1539ac00ef5b761b4fb01b3  -

これを用いれば、オリジナルとコピー後のファイルの MD5 値を比較することで、 一致するかどうかがわかりますね。


とはいえ、比較するファイルがひとつとは限りません。
とあるディレクトリ以下の、すべてのファイルが一致するかどうかを確認する方法を、 考えてみましょう。

 

まずは、あるディレクトリ以下の、 すべてのファイルの MD5 値を求めてみましょう。
ディレクトリ以下をたどって処理を行うと言えば、find コマンドです。
ここでは、指定したディレクトリ以下にあるファイルすべてが対象となりますので、 以下のように実行します。

  % find ディレクトリ -type f -exec md5sum {} \;

指定したディレクトリ以下のファイルそれぞれに対し、md5sum コマンドを実行します。

 

かたや、md5sum コマンドには、チェックする機能がついています。
たとえば、~/test.txt と /mnt/cdrom/test.txt が一致するかどうかを、 チェックしたくなったとしましょう。
まず、~/test.txt の MD5 値を求め、結果を ~/md5.out に出力します。
(ちなみに、出力ファイル名は、~/md5.out でなくてもよいです。)

  % cd ~
  % md5sum test.txt > md5.out
  % cat md5.out
  c072c71c230dcf1ed0e55ecf7c9cf25d  test.txt

次に、/mnt/cdrom へ移動し、md5sum コマンドを -c オプションと、 先の出力ファイルを引数に指定して、実行します。

  % cd /mnt/cdrom
  % md5sum -c ~/md5.out
  test.txt: 完了

すると、カレントディレクトリ(/mnt/cdrom)にある test.txt の MD5 値を計算し、 引数で指定された ~/md5.out の MD5 値と比較します。
一致すれば、上記のように、「完了」とか「OK」とか言ってくれます。
もし万が一、一致しなければ、文句をおっしゃいます。

  % md5sum -c ~/md5.out
  md5sum: WARNING: 1 of 1 computed checksum did NOT match

 

これらを組み合わせることで、ディレクトリ以下すべてのファイルの比較が行えます。 論より証拠だと思いますので、実際にやってみましょう。

以降では、例として、 /etc/X11 と /mnt/cdrom/etc/X11 の比較を行ってみたいと思います。
まず、/etc/X11 以下すべてのファイルの MD5 値を求めます。

  # cd /etc/X11
  # find . -type f -exec md5sum {} \; > /tmp/md5.out

次に、/mnt/cdrom/etc/X11 へ移動し、チェックを行います。

  # cd /mnt/cdrom/etc/X11
  # md5sum -c /tmp/md5.out
  ./XF86Config: 完了
  ./xorg.conf: 完了
  ./xorg.conf.rpmsave: 完了
  ...

「完了」が大量に出力されますが、いかんせんたくさんありすぎて、 一致しているのかそうでないのかが、よくわかりません。
すべてのファイルが完全に一致すれば、md5sum コマンドは 0 を返しますし、 そうでなければ 0 以外を返しますので、 以下のように実行してみてはいかがでしょうか。

  # md5sum -c /tmp/md5.out > /dev/null && echo OK
  OK

完全に一致すれば、OK とだけ出力されます。
もし万が一、どれかが一致しなければ、

  # md5sum -c /tmp/md5.out > /dev/null && echo OK
  md5sum: WARNING: 24 of 221 computed checksums did NOT match

などと出力されます。これならわかりやすいですよね。ね。


以上、md5sum コマンドを使って、ファイルが一致するかどうか確認する方法を、 ご紹介しました。

バックアップの確認だけでなく、 インターネット上からダウンロードしたファイルの確認などにも、 用いることができます。

また、SHA-1 の値を計算する sha1sum というコマンドもあります。
使い方は同じですので、気になるかたは、同様に実行してみてください。

ちなみに、BSD 系の場合は、md5 や sha1 コマンドで求められます。

  % md5 /bin/md5
  MD5 (/bin/md5) = 48d57b2f4961e3cb86b48758c9501f9b
  % sha1 /bin/sha1
  SHA1 (/bin/sha1) = cddf74ffd9feec4b5f92a47b568bbd88c2d13dbe

宿題の答え

先週の宿題は、

  xinetd の設定ファイルの変更を反映するための Makefile を記述して
  みましょう。

でした。

inetd 用の Makefile とほぼ同じですが、こんな感じにしてみました。

  PIDFILE = /var/run/xinetd.pid

  xinetd: $(PIDFILE)
  $(PIDFILE): /etc/xinetd.d /etc/xinetd.conf
          kill -HUP `cat $(PIDFILE)`
          @touch $(PIDFILE)

わずかな違いは、必要となるターゲットに、ディレクトリを指定しているところです。

xinetd の場合、/etc/xinetd.d/ 以下に設定ファイルがありますが、 それを全部指定するのは、ちょっと大変ですよね。
でも、ファイルを操作すると、そのディレクトリのタイムスタンプも更新されますので、 ディレクトリを指定しておけばよいわけです。

今週の宿題

今週の宿題は、

  2つのディレクトリ以下のファイルを比較し、内容が同じであることを
  確認するスクリプトを作ってみましょう。

です。

今週のお題で方法をご紹介しましたが、一連の作業を、 手で入力するのはやや面倒です。スクリプト一発で確認できると、 便利そうですよね。
というわけで、そのようなスクリプトを、ちょっと考えてみてください。

あとがき

いつの間にか、今回で100号となりました。
2周年で1000名に達しなかったり、読者の増加数がマイナスになったり、 ときどきお休みをいただいたりと、いろいろありましたが、 なんとかここまで続けられました。

これもひとえに、みなさまのおかげです。
ありがとうございました。…いやいや、過去系じゃよろしくないですね、 ありがとうございます。
これからも、しつこく続けていきますので、よろしくお願いします。

 

さて、今週は、ふつーの小説などを読んでおりました。
なにか思うことがあったわけではなく、単に、読みたい本があったというだけです。 でも、読んでいて、なるほどと感心したところがありました。

それは、視覚だけでなく、 聴覚や触覚など五感すべてをイメージして記述されているところです。
ストレートに書くと、カラスの一生の物語なのですが、 著者の明川さんはカラスだったのでは? っていうくらい、 リアルに表現されています。
(ちなみに、かなりせつない物語です。読後は、少しどんよりしました。)

仕事の打合せのときなどに、相手が発するサインは、表情や言葉だけではなく、 ちょっとしたしぐさなどにも現れているのかもしれません。
と思うと、今後は、五感をフル回転させて、かすかなサインを、 キャッチできるようにしないといけないなあと、こじつけ的ですが思いました。

ちなみに、著者の方は、マイナビ転職というサイトで、人生相談をされています。 いろんな悩みを、やさしくときほぐしてくれています。
世の中には、いろんな悩みをかかえているひとがいるのだなあと思うと、 自分の悩みなんて対したことないぞ! と思えてきます。
興味のあるかたは、一度覗いてみてください。

カラスのジョンソン (在庫切れですが…)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062138298/usupiorg06-22

明川哲也の俺が聞いちゃる
http://tenshoku.mynavi.jp/job/tetsuya/

 

今週も、ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
それでは、また来週に、お会いしましょう!

 

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